東京ハーフマラソン / あと57.805km

GARMINのGPSランニングウォッチで走る50代マラソンランナーの雑記。サブ3、エイジレコードを維持するのが目標。

9月月報

月報を書くことすら忘れていた。

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岩本式のトレーニングを開始して、最初の水曜日のビルドアップのラストで右足のハムを痛めてしまった。翌週までランオフし、ビルドアップに挑むも2段目に入って少しペースアップしたら痛みが出たので中止。それ以降1ミリも走っていない。

 

代わりにまっさんの勧めで売れ行き好調らしいコレを購入して、毎朝取り組んでいる。

やってみて分かったことがある。元々身体が硬いことは自覚していたのだが、それがさらに酷くなっている。これではすぐに怪我をするのも当然だと思った。

朝起きたら、朝のシークエンス「太陽礼拝A」を5セットやって、その後プランクプランクは以前コンスタントにやっていた時は4分だったが、久しぶりに再開した今はまだ2分がやっとという有り様。

まだ全然形になっていないが、しばらく頑張って(という程キツいことはしていない)みることにする。

マラソン大会の収支と参加費

一昨日、twitter(しばらく使っていなかったが、最近少し使い出した)で名古屋ウィメンズマラソン 2021の参加費のアップに驚きのツイートが散見された。

確かに前回2020年の参加費が13,850円(一般枠)で、今回2021年が26,000円(一般枠)なので1.9倍近くアップしている。もちろん、これはコロナ下の開催ということで参加人数を絞り(22,000人→11,000人+若干名)、感染対策に掛かる費用も勘案した結果の金額のようだ。ざっくり言うと、人数半分で参加費は倍ということになる。

これを「高い」と捉えるか否かはその人次第だが(今回はコロナ対策によるもので納得している人が多いように見えるが)、そもそもマラソン大会はそんなに利益が出るものではない、いや、むしろ赤字で大会継続を断念していった大会も1つや2つではなかったというのが僕の認識だ。

これをきっかけ「マラソン大会の収支って実際のところどうなの?」を少しだけ調べてみた。

 

ネットで検索すると、マラソン大会のいくつかはその収支報告をネット上で公開していることが分かる。

そこでいくつかを調べて一覧にしてみた。

最初は収支を載せようとしたが、監査をする訳ではないので支出の部は省くことにした。

大抵は支出の部に「繰越金」があり、それが次年度の収入の部に算入されている。つまり、繰越金が実際の収入−支出でプラスになった分だ。支出の他の項目(運営費や役員費等)には「報酬」や委託先の「利益」に相当するものが含まれているはずだが、それは大会運営に必要なものなのでプラス要素とは考えないことにし、収入の内訳と繰越金(収支プラス分)だけをピックアップしてみた。

尚、なるべく新しい年度のものをピックアップしたが、コロナの影響で中止になった年度(それでも報告されているものがいくつかあった。逆に中止でも返金はしないが故に載せていると思われるものもあった)は除外した。

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各大会のソース:2019板橋Cityマラソン(東京・荒川市民マラソン)決算報告第37回佐倉朝日健康マラソン大会決算報告第26回福知山マラソン 歳入決算・歳出決算いわきサンシャインマラソン 平成 29 年度収支決算報告について世界遺産姫路城マラソン 2019(第 5 回) 事業報告

表は収入における参加費の割合が高い順に並べたのだが、板橋Cityの81%から姫路城の28%まで実に差が大きい。

僕は感覚的に参加費が50%位で、残りの50%を補助金と協賛費で賄っている大会が多いのではないかと漠然と思っていたのだが、ネットで簡単に検索できたものはそうではなかった。

収入の構成比は、その大会の開催目的と環境要因によって変わってくるのだろう。観光客誘致を主な目的に自治体主導で行われるものは自治体の補助金・負担金のウェイトが上がるだろうし、うまく協賛社が付いてくれればその分補助金は減らせるはずだ。観光客誘致が地域にどれだけの経済効果をもたらしているか分からないが、大会期間以外にも効果が波及しているようであれば大会も継続してゆく可能性は高くなる。逆に参加費のウェイトが高い大会は、参加者の満足度を高く維持することが大会存続のポイントかも知れない。

例に上げた大会はいずれも繰越金を出して収支上はプラスになっているが、補助金や協賛費が拠出側にとって納得できるものになっているかどうかが重要だ。特に協賛費はスポンサー企業内でどう判断されているのか、こうしたイベントの協賛は効果の数値的な判断が難しく、昨今は企業内部だけでなくステークホルダーへの説明にも苦慮するのではないだろうか。*1

 

今回、収支報告書からマラソン大会の台所事情を見てみようとしたが、実際のところはそれぞれの大会の補助金、協賛費を拠出している自治体、スポンサーの拠出に対する効果の判断如何になる。

もし、拠出が負荷になっているとするといずれは大会の廃止か参加費の値上げということにならざるを得ないだろう。

参加する側は参加費が高くなって(その金額では)出たくなければ出なければ良いのであって、「高い」という感想は良いのだが「高すぎる」という批判や「安くすべき」という要求(バリューエンジニアリングやコストカットの要求も)は結果的に主催者、協賛者側に対して負荷を強要するような意味にもなってしまう。

その金額でも出たいという人だけがエントリーするようになれば、エントリーの倍率も下がって良いかも知れない。

参加費の値上げを奨励している訳ではないが(金銭的に余裕がある訳でもない)、人気大会の参加費が上がることでマラソン大会参加費の相場感が変わり*2、他の無理して開催してきた(けど値上げしたら参加者集まらない)大会にとっても参加費アップの機会になるかも知れない。

もちろん、参加する側としては参加費は安いに越したことはないが、誰かが無理をしている状態があるのだとしたら、参加費の改定というのも必要だと思う。綺麗事だけで言うのではなく、それで大会が存続できるのであれば。

 

*1:昔、スポーツイベントの企画・運営の仕事に携わったことがあるので、この辺の厳しさは想像できる。その大会はテレビの放映があったので、タイム(番組提供)やスポットのCM換算である程度の資料は作っていたが、それもないとすると、いや、今ではネットの拡散を指標にするのだろうか。

*2:最初にヴェイパーフライが25,920円と発表された時、誰が買うんだ?と思ったが、今ではレースシューズならそれ位出してもという感覚ではないだろうか。もちろん、ヴェイパーにそれだけの性能があったのだが、全体的に相場が上がった気がする。

【The Great Virtual Race Across Tennessee レースレポート】

5/1から8/31までの4ヶ月間でテネシー州を横断する1000kmのバーチャルレース、The Great Virtual Race Across Tennesseeが開催されました。

バーチャルレースということで、バーチャルランニングレポーターである私、仮走 蘭も参戦することにしました。リアルな人にとってのバーチャルということなので、私にとってはバーチャルレースこそリアルなレースといえるのです。

え?バーチャルランニングレポーターって何だ?仮走って誰だよ?

はい、そうですよね、意味が分かりませんよね。

こちらをご覧いただけると多少お分かりになるかと思いますが、ランニング関係(一部関係ないところも)のスポットやレースに潜入してレポートをしています。

潜入ルポ カテゴリーの記事一覧 - 東京ハーフマラソン / あと57.805km

これまではリアルな世界をご紹介してきましたが、今回はバーチャルレースということで参戦しながらのレポートをお届けします。

 

エントリー〜スタート

The Great Virtual Race Across Tennessee(以降、TGVRAT)というものを知ったのは、ネムネムさんのブログ記事でした。

otokonodiet.hatenablog.com

バーチャルなのに有料?!と思ったのですが、リアルなレースの開催がいつになるか分からない中、ランニングのモチベーションを維持する為に投資しても良いと思ってエントリーする人もいるんだろうなとリアルな人のことを想像しながら、参加Tシャツももらえるということだったのもあり(レース途中で確かにTシャツをもらえたのですが…これについては後で触れます)エントリーしました。

 

スタート〜6/30

レースは5/1にスタートしたのですが、私が参戦したのは5/6から。ただし、遡っての記録申請も可能だった(途中からバックデートで記録出来るのは3日前までとなった)ので、5/1からの分も走る(記録する)ことができました。

スタート地点は、テネシー州ミシシッピ州の州境、ミシシッピ川の川岸辺りです。

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ここから少し北上し(途中、テネシー州ではなくアーカンソー州を走ります。テネシーは8つの州と接しています。)、そこから東へ東へと進むルートです。

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スタートしてしばらくはミシシッピ川の土手上を走ります。下の写真は北東に進路を変えた辺りで下の道路と並行して走ります。

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ミシシッピ川を渡るとテネシー州に入ります。

振り返ると、「WELCOME TO Arkansas」の看板が見えます。アーカンソーはArkansasと表記するんですね(発音はアーカンソー[ˈɑrkənsɔː]です。

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テネシー州に入ると、メンフィスです。メンフィスは州都のナッシュビルを差し置いてテネシー州最大の都市。でも、残念ながら今回のルートはその中心部を通ってはいないようで、こんな感じの風景です。

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市街地(?)を超えると、高級住宅地と思われるエリアに入ります。

ビーバティーアベニューという道ですが、両側はこんな豪邸が並びます。

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そこを過ぎると、こんな田舎道。

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気持ち良く走れるので序盤から結構飛ばしています。5月で稼いでおかないと6、7月は梅雨になるし(ここは日本ではありません)暑くなるし疲労も溜まってくるでしょう。

当初は1日に15〜17km位走っていたのですが、5月の終わり頃からはハーフ(21.1km)が基本になって来ました。結果5月は400.61kmで人生初の月間400km超え、6月も終盤で右のハムストリングスを痛めたので数日ランオフにしたが381.92kmと順調に進みました。

6/27には参加賞のTシャツも届き、ゴールをする時はこれを着て走ろうと決めました。

この時点では7月中旬にはゴール出来そうだと思っていました。

6/30時点で782.53km(ただし、Garminの走行距離。公式とは多少ずれています。)、ノックスヴィルを超えた辺りまで来ました。

 

7月〜ゴール

7月に入っても上旬はコンスタントに走っていたのですが、7/11に足底筋膜炎の症状が出たので思い切ってしばらく休むことにしました。

疲労の蓄積もあるでしょうが、このレース以前から長い距離を共に走った、とっくに寿命の過ぎたシューズ(1400km以上)も変えなければと、「怪我ゼロを目指す」というNikeのリアクト・インフィニティランを購入しました。

結局7月はその後3回走っただけに留まりました。ここまでで911.63km、ジョーンズボローという街を超えた辺りです。

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こんな単調な景色がずっと続き、時々街に入るとポツポツとロードサイドに店が現れます。

8月に入って、前半は諸々あって走れなかったので、後半いよいよ巻き上げなくてはならなくなりました。残りの距離と日数を確認しながら、8月中にゴール出来るように走ります。

ただ、暑さが厳しく、1日にハーフを走るというのはやめて(足の様子を見ながらというのもあり)12〜15km位のペースにしました。

 

そして、8/25日。

公式記録で残り16kmを切っていたので、いよいよ今日でゴールだということで大会参加記念Tシャツで走ることにしました。

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う〜ん。

残念ながら自分の趣味とは合わないデザインですが、仕方ない。

それでも無事1000kmのレースを走り終えました。

タイムは、3ヶ月と25日。

 

と思ったら、なんと、このレースの距離は1000kmではなくて…

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1021.68kmだったのです!

8/25まで、それに気づいていませんでした。

危なかった。あと21.68kmならほぼハーフなので、無理すれば1日でも走れます。

まだ残り6日間あるので大丈夫。

 

そういえば、Tシャツは着たけどゼッケンを付けるのを忘れていたので、今度はちゃんとゼッケンも付けてゴールしよう。

公式サイトに用意されていたのを忘れていました。PDFをダウンロードして、自分のNo.を打ち込めるようになっています。

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これまた微妙なデザイン。アメリカではジンジャーブレッドマンの話はそこまでポピュラーなのでしょうか?イギリス発祥で、テネシー州とは関係なさそうですが。

そして、8/26日。

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3ヶ月と26日かけて1021.68km以上を走り終えてゴールしました。

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☆☆☆

 

テネシー州横断のバーチャルレースをなんとか完走したのでレースレポートを書くことにしたのだが、バーチャルレースのレポートなのでバーチャルランニングレポーターに書かせることにして、GoogleMapsのコース上彼のペグマンを落とした。

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僕がテネシーと聞いて先ず思い浮かぶのはテネシーウィスキー、ジャックダニエル(Jack Daniel's*1

本社があるのはリンチバーグというところ。残念ながらルート上にはない(大きく外れてもいないのだが)。

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ジャックダニエルもバーボンウィスキーと同じ物だが、ケンタッキー州で作っていないのでバーボンとは名乗れないのだということを昔どこかで見聞きしてずっとそれ信じていたのだが、今回、改めて調べてみると、どうやら製法からして違うようだ。

バーボンの原料はトウモロコシ、ライ麦、小麦、大麦で、ジャックダニエルはトウモロコシ、ライ麦、大麦でほぼ同じ(これまでバーボン、ジャックダニエルは共にライ麦がメイン原料と思い込んでいたが、トウモロコシの方が多かった)。ただ、ジャックダニエルはサトウカエデの炭で濾過するというテネシーウィスキー独自の工程があるようだ。

 

全くレースと関係ない話になってしまったが、まあ、良いか。

では、完走の祝杯を上げることにしようか。

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【2020/9/8追記】

バックルが届いた。

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*1:「ランニング・フォーミュラ」やVDOTの方ではない)。因みに日本でジャックダニエルと「ズ」を抜かして表記するのは最初の輸入元のサントリーアライド社によるものらしい。