東京ハーフマラソン / あと57.805km

GARMINのGPSランニングウォッチで走る50代マラソンランナーの雑記。サブ3、エイジレコードを維持するのが目標。

【第37回つくばマラソンレースレポート 転】

転がるようにとは、正にこのことだ。

 

28km〜35km

中間点を過ぎてから随分と周囲の面子が変わってきたが、27kmを過ぎて自分もペース維持が急に苦しくなってきた。

ここまでほとんど4:10以内のペースで来たが、28kmは4:17。

でも、ここが踏ん張りどころ、苦しいというのは脳のエスケープと考えて何とか4:10を維持しようともがく。この辺りで鼻呼吸だったのが、口呼吸になってしまう。

29kmは4:09と粘ったが、その後キープは出来ず30km通過で公式タイムを見ると、1:5x:xx。実際は今確認すると2:03:35だったのだが、何故かこの時は2時間切っていると誤認した。間違えて29km地点のラップアラームでGARMINの記録(1:58:52)を見てそう思ってしまったのかもしれない。

いずれにせよ、残り12.195kmと思った時点で、「例えここからペースをキロ5まで落として走っても5分x12km=60分、サブ3はいける。4:30で粘れば安全圏だ」と頭の中で計算してしまった。

通過タイムを間違えているのは論外だが、こういう計算をする時点で、もう駄目だったのだろう。30km4:12、31km4:15とここまでは頑張ったが、32kmで4:27、33kmで4:23、そして34kmで4:37と4:30も超えてしまった。

でも、まだキロ5までは落ちていないし、ここまではほぼ4:30以内でいけた分もあると粘ろうとする。しかし、35kmを目の前にして急激に失速、キロ6分も超えた。35km地点で、あと7kmもキロ5では走れない、いや、もうキロ5では間に合わないのか。

左膝に痛みが出てきた。

そして、とうとう歩いてしまった。

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35km〜ゴール

今、もう一度走り出せば、サブ3.5は十分いける。

でも、それが無理だった。

キロ10分を超えるペースでとぼとぼ歩くしかなかった。

途中、最後の救護ポイントと思われるところで棄権しようか迷って立ち止まったが、まだこの時間では回収車が来るまで時間がかかるだろうし、この程度で救護を求めるのもどうかと思い、歩き続けることにした。

そこからは辛く長い道のりだった。

沿道からの声援がこんなに辛く聞こえたことはないだろう。

途中でびあー(id:beer_beer)さんに声をかけられる。

「がんばれー」と返すのがやっとだった。

「撃沈上等」のTシャツの方々にも、「はてブロがんばれー」と声をかけていただくが、手をあげて応えるしかできなかった。

終盤の応援では「皆さーん、苦しいのは気のせいですよ。まだ、いけますよー」というものもあった。これはツボを押さえていて、走れていれば、かなり力になる応援だったが、(ごめんなさい、そうだと良いんだけど。今は本当に走れない。)と声に出さずに応えた。

大学構内に入ってからの折り返し部分が予想以上に長くて辛い。

この頃になると、同じように潰れて歩く人がチラホラ現れる。

この時、ふと気になったのが歩いている人にここまでで3人自分と同じシリーズのシューズ、つまりNIKEのズームフライシリーズを履いた人がいたことだ。マジマジと見た訳ではないので、自分と同じズームフライかヴェイパーフライ4%の方かまで分からなかったが(1人は明らかにヴェイパーフライ4%と確認出来た)、いずれかであることは独特のデザインで分かる。

ひょっとして、このシューズ余程自制しないと前半実力を超えて飛ばし過ぎてしまうのか?

決して潰れたのをシューズのせいにしているつもりではなく、それほどの力を持ったシューズなのかもしれないということだ。

会社でヴェイパーフライ4%を手に入れて走った人(フル2:50以内の実力)が、「このシューズ自分の全盛期に出会いたかった。今では1、2kmで足がついていかなくてなっちゃう」と言っていたのを思い出した。

自分の場合はあくまでも、走り込み不足なのだが、やはり、このシューズ只者ではないのか、それともプロモーションによるプラセボ効果なのか。

性能かメンタルか?いずれにしても、乗りこなすのに手こずる荒馬といっても良いかもしれない。

 

スタート前に「ここまで戻れるか?」と危ぶんだゴールまで走ってではないが、何とか自力では戻って来ることができた。

当面、最後のマラソンとなったつくばの時計を止めた。

3:42:17。

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