東京ハーフマラソン / あと57.805km

GARMINのGPSランニングウォッチで走る50代マラソンランナーの雑記。サブ3、エイジレコードを維持するのが目標。

どれがいいの?徹底比較!マラソン練習法(2)

前回の続き。

 

目標タイム

前回の「狙い、ポイント」に書いておけば良かったのだが、取り上げた3冊には目標タイムまたはレベル別に具体的なメニューが書かれている。

<eA式>

 完走〜4時間台(STAGE1)、4時間〜3時間台(STAGE2)、3時間〜2時間半(STAGE3)の3つだ。

目標タイムではなくランナーのレベルで分けられているのだが、持ちタイム(PBあるいは直近のタイム)を当てはめるか目標タイムを当てはめるかは読者の判断になる。

もっともeA式の場合、PLAN-DO-SEEのサイクルでトレーニングプランは修正して行くものという考えがあるので他の2つの練習メニューのように最初に決めたメニュー通りに実行して行くのとは少し違うようだ。

<岩本式>

サブ4、サブ3.5、サブ3.15、サブ3の4つ。

サブ3.15の設定があるのが特徴だ。サブ3.5から一気にサブ3というのもハードルが高いので、結構需要がある目標設定かもしれない。

<100金>

完走(6時間以内)、サブ4、サブ3の3つ。

レンジが広いので、サブ3.5を目指すという場合はサブ3かサブ4のメニューを元に時間やペースをアレンジする必要がある。それぞれのレベルについてオリジナル創作ストーリーが収録されているのだが、これを無くしてサブ3.5辺りを入れた方が良いのではないかと思う人は多いのではないだろうか。

 

期間、期分け

<eA式>

eA式はSTAGE1(完走〜4時間台)だけ5期に分かれ、それ以外は4期だ。

基本的な走り込み期:1〜2ヶ月(4週〜9週)

本格的な走り込み期:2〜3ヶ月(9週〜13週)

仕上げ期:1ヶ月(4週)

調整期:2週間

となっている。

※STAGE1だけは基本的な走り込み期の前に、準備期と走り込み準備期があり、本格的な走り込み期はない。

トータルでは19週〜28週となる。

<岩本式>

期分けはされておらず、全てのレベルでトータル10週間のトレーニングになっている。

<100金>

99日を7つのクールに分けている(レース当日を入れて100日なので実際は99日(14週)のトレーニング)。1クールは2週間(最初だけ2週間+2日)。

ただし、クールとは別に期も設定されていて、期はクールをまたいでいたりもする。

導入期、リカバリー期、身体づくり期、リカバリー期、実戦練習期、リカバリー期、調整期となっている。一つの期の後にリカバリー期があって次の期に入るという組み立てなので、導入期、身体づくり期、実戦練習期、調整期の4つの期に分けられていると考えても良いだろう。

 

それぞれの期分けを週単位で表にまとめると次のようになる。

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※eA式は最短で実施した場合。

 

こうしてみると、eA式は長い期間でのトレーニングになっている。余裕度が増えたら次のステップに進むという考えなので、そうなっているのかもしれない。

逆に岩本式は短期集中型と言える。8月の暑い時期が終わってから秋のレースに間に合うようにと10週間で組まれているようだ。それゆえ、期分けはなく毎週ステップアップして行く。

100金は各期の間にリカバリー期が入るのが特徴だが(リカバリー期も完全休養ではない)、これを省くと岩本式に近いのかもしれない。

 

具体的なメニュー(例)

次に具体的なメニューを比較してみる。 

全てを比較する訳にもいかないので、「本格的な走り込み期」や「身体づくり期」に相当する8週前と「仕上げ期」「実戦練習期」にあたる4週目をサンプルとして比較してみる。レベルは全てが揃っていて比較しやすいサブ3(eA式は3時間〜2時間半)とした。

 

<8週前>

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休養とつなぎのJOGはほぼ一緒だ。

水曜日のポイント練習は、eA式と岩本式がほぼ同じ距離同じペース、100金が少し楽だろうか?

週末はやはりeA式のロングのセット練が厳しい。

<4週前>

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水曜日は岩本式が厳しく、100金は少し楽な感じだ。

週末はeA式と100金がほぼ同じメニュー。岩本式の峠走は場所を探すのがまず一つのハードルだが、本にはバリエーションとして起伏走というのも載っている。

やはりeA式は週末のロング系メニューが厳しく感じる。一方、岩本式はややスピード系が強い傾向が感じられる。

 

<まとめ>

全体の期間も1回の時間も長いのはeA式で、時間が確保できればこれに挑戦したいと思う。岩本式の方は期間も短くスピード系のメニューがやや多いので、短期集中型といって良いだろう。この間を行くのが100金で、リカバリー週の設定もあるので一番取り組み易いように思われる。

 

さて、自分は今回どれを選ぶべきか?

eA式に挑戦したい気持ちはあるが、時間の確保が非常に難しいので、岩本式に挑戦してみたいと思う。

ただし、かなりハードなメニューだと思うので、10週前までに自分の基礎を上げておくようにトレーニングしておこうと思う。

朝RUN Natural Build Up 8km

今朝は一度3時過ぎに目覚めたが、早過ぎたので二度寝。次に起きたのは4:10過ぎでちょっと遅かった。

10km走るのは時間的に厳しそうだったので、8kmをナチュラルにビルドアップで走ることにした。

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なかなか綺麗なカーブを描けた。もっともトレーニングとしての意味はない。

 

今日は途中まで昨日の続きを書いていたが終わりそうにないので、また次にすることにした。

ただ、早く検討を終えないとレースまでの日数がなくなってしまうので、早めにはやるつもりだ。

 

どれがいいの?徹底比較!マラソン練習法(1)

今日から8月、いよいよマラソンに向けての練習を開始する。

と言いたいところだが、始める前にちょっと考えてみた。

 

これまでマラソン大会に向けた練習は金哲彦さんの「マラソン練習法がわかる本」の100日メニューでやってきた。ターゲットである「第4回水戸黄門漫遊マラソン」まで既に100日はとうに過ぎて87日前となっているが、ここまでも走ってきてはいるので途中からのスタートでも問題ないと思う。

ただ、今回は金さんの100日メニュー以外も検討した上でどんな練習で望むのかを決めようと思う。

ということで、候補になるメニューを比較してみることにした。今回候補として上げたのは次の3つだ。

  • 鈴木彰「eA式マラソン“新常識”トレーニング」(eA式)
  • 岩本能史「限界突破マラソン練習帳」(岩本式)
  • 金哲彦「マラソン練習法がわかる本」(100金)

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いずれも市民ランナーが実践して結果を出している本だと思う。

もちろん、他にも良著はいっぱいあるのだが、今回はマラソン当日までの練習法を具体的なメニューとして紹介している本を選んでみた。

それぞれの練習法を「狙い、ポイント」「期間、期分け」「距離、時間」「強度」等の面から比較してみる。優劣を付けるのではなく、それぞれの特徴を掴んで今の自分にあった練習法を見つけるのが目的だ。

 

狙い、ポイント

先ずはそれぞれの練習法が、どんな狙いがあってどのような練習をするのかという根幹の部分を比較してみる。

<eA式>

eA式はリディアード式という世界的に普及しているトレーニング方法をアレンジした練習法だ。レースに向けた練習期間を期分けして行い、徐々にステップアップして行く。トレーニングは持っている力(潜在的なレースペース)の100%で行うのではなく、75〜80%の力で行う。この差(25〜20%)が余裕度だ。同じメニューを同じペースで行っても初めは持っている力の80%で出来ていたものが、練習を積むことで75%で出来るようになる。これは潜在的なレースペースが上がった(=ステップアップした)ことになるので、ここで次のステップに移行するという考えだ。

練習は水曜日に快調走かミドル走、土曜日にLSD、日曜日にロング走が基本だ。

土日両方にに長い距離のメニューが設定されているのが特徴だ。

<岩本式>

岩本式のトレーニングは氏のランニングチーム「club MY☆STAR」の練習がベースになっている。「レースは(練習の)トレース」という考えで、マラソンにまぐれもホールインワンもなく、逆に練習で出来ていればレースでも出来る、つまりスタートラインにたった時点で99%は終わっているという考えだ。

1週間のトレーニングで1スピード、1ロングが基本的な考え。水曜日にビルドアップ、土曜日にペース走や峠走などが多い。ビルドアップ走と峠走が岩本式の代表メニューだ。

<100金>

「ラン×スマ」で有名な金哲彦さんの100日メニューにはそれほど目立った特徴はないように思える。

ただし、それは「今となっては」ということかもしれない。出版年は2009年で、この本のプロローグを読む限りではこうした具体的な練習メニュー本はほとんどなかったようなので(ただし、「eA式マラソン走力UPトレーニング」は2008年に出ているし、リディアードの「ランニング・バイブル」は1993年だ)、期分けやポイント練習などの考え方が普通になったのもこの本によるところが大きいのかもしれない。

やはり水曜日と土曜日・日曜日がポイント練習になっている。ビルドアップ走と持久走以外は距離でなく時間が基準になっている。全体的には金さんの優しいイメージに重なるトレーニングだが、時には土曜日30km持久走日曜日にLSD120分(サブ3目標)というのもあったりする。

 

とざっと根幹となる部分を比較してみたが、次回以降でさらに具体的な比較をして行き、最後にそれらをまとめてみるつもりだ。

 

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