大江健三郎さんからの「万延元年のフットボール」からの「1973年のピンボール」からの村上春樹さん検索で見つけた。
『街とその不確かな壁』。
はるか昔(少なくとも『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が出る前だ)、文芸誌(確か「文学界」だったような)に掲載された後、単行本化されなかった*1作品と同じタイトルだけど、きっとリライトされた新作だ。
当時、図書館でその文芸誌の『街とその不確かな壁」の掲載頁を全てコピーして持っていた。その頃は、とにかく出版された作品は全て購入して読んでいた。
その後、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』が出版されたのだが、この『街とその不確かな壁』が下敷きになって発展した作品だった。村上さんの作品には、他にも同様に一度書かれた短編や中編が別の作品に発展したりすることがある。有名なところでは長編『ノルウェーの森』に、それ以前に発表された短編『蛍』や『めくらやなぎと眠る女』が少し形を変えて包含されている。
さて、今回出版される『街とその不確かな壁』はどんな作品だろう。
久しぶりに発売が楽しみだ。
*1:確か全集には収録されたのだったと思うが