東京ハーフマラソン / あと57.805km

GARMINのGPSランニングウォッチで走る50代マラソンランナーの雑記。サブ3、エイジレコードを維持するのが目標。

総括【第4回水戸黄門漫遊マラソン レースレポ#4】

レースレポ最終回は総括。

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大会

コース

一度走っているコースなのでポイントとなるところは記憶に残っており、戦略が立て易かった。

前半のポイントは15km〜中間折り返し地点までだろうか。単調な道が続くので辛いところだ。逆にここでペースを落とさず粘れると良い結果につながり易いかも知れない。

2つ目は 30kmを過ぎてからの上り坂。最後の激坂がクローズアップされるが、今回こちらの方が精神的には厳しかった。まだ12kmあるのに足が思うように動かない、このまま 30kmの壁に阻まられるのか?という不安が頭を過ぎった。でも、今回乗り切ったことで次に走ることがあれば少しの辛抱で大丈夫だと思える。

次は千波湖。ここの折り返しまでのスライド区間が厳しい。折り返し地点はまだかまだかと。折り返して「よし!あと7km強だ」と思ったのも束の間、トンネルまでは上り基調。終盤ただでさえ落ちてくるペースに重くのし掛かる。

最後の激坂は300m弱だ。過分に恐れる必要はない。着実に上ればすぐに終わる。終わればあとはビクトリーロードだ。

 

辛いポイントばかり書いてしまったが、全体としてはアップダウンの大きいコースではない。

応援も私設エイドも沢山ある(特に今回は台風の被害を受けたのに)。

今回が2回目の出場だったが、チャンスがあるならベンチマークにしたい大会だ。

 

運営

ありがとうございますの一言に尽きる。

 

戦略

ペース

二年振りのマラソン復帰戦であったが、前回よりも走っている、VO2Max(GARMINの予測値)も今回が上だという理由だけでサブ3狙い。さらに出来れば年代別で上位にという無謀な目論見でサブ55を目標にした。

もう一つの目標はネガティヴスプリットで走って後半ペースを落とさないこと。

 結果は

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ネガティブでは走ることが出来なかった。

しかし、この後半に坂が多いコースでは仕方がないかもしれない。 

補給

基本的には前回のプランを踏襲したが、今回は Maurtenを投入した。前日に320を500mlの水に溶かして飲み、レースではジェルを携帯した。ジェルは他のエナジージェルに比べると硬めで水羊羹のような食感だ。甘すぎないのが良い。他の補給もしているので効果の程は良く分からないが次回も使おうと思う。

補給計画は次の通りで、全て給水ポイントの手間で摂取し、給水で口の中の甘さと手をベタつきを洗った。

9.3km MEDALIST AMINO DIRECT

14.6km Mag-On

19.4km Maurten

25.0km Vespa Hyper

29.3km Shots(w/Caffeine)

33.2km Vespa Hyper

最後のVespa摂取が少し遅れたが、計画通りに全て摂取した。他にスタート前に2runとAMINO VITAL パーフェクトエネルギーを摂取した。

エネルギー枯渇もなく、足攣りもなく走りきれた。

 

装備

ヴェイパーフライネクスト%

ラソンレースは当分これで走ることになると思う(といっても今期はつくばだけだが)。

ゴール後のダメージも今までで一番少なかったと思う。 

 

AirPacer

GARMINのマラソンレース用データ項目、AirPacerに5km毎のペースをセットして走った。実戦で使うのはこれが初めてだ。

目標ペースより5秒遅ければ赤い文字、15秒以上早いと水色の表示になるのだが、オーバーペースの緑色表示も15秒以上でなく10秒あるいは5秒でも良かったかもしれない。

常にその時点までの目標タイムとの差も一目で分かるので、便利だ。

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AirPacer公式サイト

 

GARMIN CONNECT IQ Store AirPacerシリーズ

 

ペースチャート4号

AirPacerがあれば要らないといえば要らないのだが、やはり一覧性という点ではこちらが便利だ。

コース全体の高低差と補給ポイントも携帯したかったので、持って走ることにした。

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これは目標&ペースチャート修正前。

実際に使ったのはこちら。

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レーニン

今回は岩本能史さんの「限界突破マラソン練習帳」のメニューに沿って10週間のトレーニングを行った。

どちらかというとビルドアップを中心にスピードが早めのトレーニングが多い。レースじゃそんなペースで走らないよというペースが多いのだが、それをやっておくことで実際のレースペースが楽に感じられたと思う。もう一つの柱の峠走はやはり近くに良い峠がないとなかなかできるものではない。 

もうひとつ実際のトレーニングとは別だが、この本を読んだことも良かったと思っている。

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「ENDURE 限界は何が決めるのか?」

少なくとも脳で限界を作るのはやめようと思った。それよりも出来ると信じられるようにこじつけでも理由を探して「そこは限界ではない」と思えるようにしようと思った。

 

今回の総括はこんなところにして、明日からは次に向けて動こう。

 

15km〜ゴール後【第4回水戸黄門漫遊マラソン レースレポ#3】

(前回まで)

スタートまで【第4回水戸黄門漫遊マラソン レースレポ#1】 - 東京ハーフマラソン / 一からやり直し!

スタート〜15km【第4回水戸黄門漫遊マラソン レースレポ#2】 - 東京ハーフマラソン / 一からやり直し!

 

 

 

〜中間点

15kmから中間の折り返し地点までは、このコースの1つ目の我慢どころだと思っている。

レース序盤の高揚感で気持ちよくペースが出る区間を過ぎ(そこでオーバーペースの場合はその反動もでてくる?)単調な道が続く。

前回もここが苦しかったしペースも落ちていたので、今回のペースチャートもこの区間は目標ペースを5秒落として4'10"にしている。

苦しい区間ということで、ここでペースが落ちてくる人(僕も意図的に落としているがそれ以上に)も増えたようで、目標ペース内で走っていると追い抜くことが多かった。そのせいもあってか思っていたよりも苦しまずに走ることができた。

19.4kmの給水ポイントの手前でMaurtenのジェルを摂取した。ジェルというか水羊羹のような感じだ。11月にはカフェイン入りのものも発売されるらしい。

中間点手前の折り返しに向かうスライド区間では獣神サンダー・ライガー?(フルフェイスのマスクだ)が結構早い位置で走っていて驚いた。折り返しを回り中間点を超えると、はてブロランナーさん達とすれ違いエールを交換する。そうしていると口元が上がって笑顔(には見えなかったかもしれないが)が出てくる。その笑顔がまたパワーになる(細かいことまで説明出来ないがポジティブな脳内伝達物質がフィジカルな面にも良い影響を与えているはずだ)と思い、スライド区間を過ぎても笑顔をキープしようと思いながら走った。

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〜 30km

内原中東を左折すると 30km過ぎまでは下り基調が続く25kmまでは少し向かい風があったので集団の後ろに付こうと思ったがなかなかペースが合うものがなく風は無かったことにする。

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〜ゴール

30kmを過ぎると上り坂が待っている。高低差図を見ると最後の激坂に次ぐ斜度だ。ここを上っている時に足が動かなくなってきた。大迫傑さんの本に書いてあったように辛い部分を切り離して考えてみる。心肺は大丈夫、辛いのは脚だ。足が上がらなくなってきているのだから下肢より上肢の疲労だ。上り坂なのだから仕方がない、上り切れば動くようになるはずだ。

全力さんが記事にされていた早いランナーさんの言葉も思い出す、「痛みは我慢すればいい」。さらに左の腸脛靭帯にも少し違和感を感じ始めた。ただ痛みというところまでは行っていないのでこのまま最後まで持ってくれることを願いながら走った。

なんとか上りをクリアし、千波湖に向かって行く。ここがまた踏ん張りどころだ。途中までは気持ち良く走れるのだが、スライド区間に入ってから折り返し地点までが長いのだ。スライド区間に入って少し行った辺りで「あと7kmです。頑張って。」の声が。ただし、それは折り返して来ているランナーに向けられた言葉だ。ふと気付くと最後の補給Vespa Hyperを摂る地点を過ぎていた。幸いVespa Hyperはほぼ液状で甘さもないので水無しでもいける。急いで補給し飲み終わったパッケージは次の給水ポイントまで持って行くつもりだったが、コース沿いにゴミ袋を持った係員の方がいらしたので捨てさせてもらった。

やっと折り返しまで来ると少し精神的に楽になった。そして残り7.195 km強の地点35km地点でタイムを確認すると2°22'だ。残り7kmをキロ5で走ったとしても2°57'でなんとかサブ3できそうだと計算する。

千波湖を出てトンネルに向かうまでの緩やかな坂がまた厳しい。明らかにペースは落ちてきているがあと5km、あと4kmと思い頑張る。そしてトンネルの入口から下り坂だ。下るということは出口でまた上のか?と思いながらもトンネルに入って行った。

トンネル内の応援は最後の踏ん張りに力をくれる。確か第1回の時はトンネル内にロッキーおじさんがいた気がするが記憶違いだろうか?

危惧していたトンネル出口での上りはなく、左折して最後の折り返しに向かう。ここは第1回の時に予想以上に長く感じたのだが、2回目なのでそれほど長さは感じなかった。折り返し近くのスライドで海老蔵さんとすれ違う。こんなに近い距離にはいらっしゃらなかったはずなので、途中でアクシデントでもあっただろうかと思いながらも折り返す。

ここからは最後の激坂を目指し、それを越えればあとはビクトリーロードだ。

激坂自体は300m程度なのであまり恐れてはいなかった。ペースチャートにもここを含めたペースダウンは織り込み済みだ。坂の上り口に2°47'で着いていれば大丈夫だと覚えておいた。ところが時計をみると2°49'になっている。ちょっと焦って坂を上った。上りきって少し走ると水戸二高の曲がり角が見えてきた。坂の上り口で時計は見てからはもう見ていない。とにかく出せる力を出してゴールするだけだ。

残り50m位はスパート出来ただろうか?計測器を踏みながらGARMINのストップボタンを押した。

正面にあった計時器を見ると2:54:xx(秒は覚えていない)、55分を切れたのだ。

出来過ぎだ。

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ゴール後

ゴールでは海老蔵さんが迎えてくれた。

やはりペースダウンしてしまって目標にされていた45分切りが出来なかったとのことだった。

程なくWAKAさんも入って来られた。そしてサブ3までは待ちましょうかということになり皆さんの到着を待った。

 

nagisaさんが入って来た。係の方が車椅子をさし出されたが、大丈夫ということで自分の足で歩いて来られてサブ3と女子総合10位を皆で喜んだ。

そして、naoさんも2連続のサブ3を達成してゴール。

 

チップを外してもらい、記念品をいただき記録証をプリントアウトしてもらう。

グロス2°54'18"、ネット2°54'11"。

総合順位162位(マラソン男子)

部門順位13位(マラソン男子の部50歳代)

残念ながら10位内に入ることは出来なかった。

後で確認すると10位以内は全員サブエガだ。

でも、自分で立てた目標の2時間55分切りは達成でした。ペースチャートのタイムとも40秒しか違わない。

 

荷物を受け取った後、naoさんと着替えを済ませ記念写真も撮って円陣で集合した場所の方に向かった。途中で色々な方と合流しお互いの結果を話し健闘を称え、nagisaさんの表彰式に向かった。その前に大会本部に寄って用意してきた義援金を募金箱に入れた。ほんの僅かだが。

表彰式を見て、出店でササっと焼きそばを食べ、会場を後にした。家の用事が入ってしまった為に打ち上げは参加出来なかった。

前回同様駅の出店でお土産の水戸納豆を買って、焼きそばだけでは足りないのでコンビニでおにぎりとコーヒーを買って帰りの列車で食べた。

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車内で音楽を聴きながら、続々と上がる速報を読みながら家に向かった。

スタート〜15km【第4回水戸黄門漫遊マラソン レースレポ#2】

(前回まで)

スタートまで【第4回水戸黄門漫遊マラソン レースレポ#1】 - 東京ハーフマラソン / 一からやり直し!

レース戦略

話しは少し前に戻るが、今回のレース戦略をペースチャートを作りながら考えた。

既に一度走っているコースでその時のGARMINのログも残っているので、それをベースに考えることにした。前回がグロス3°58'04"で走っているのでこれをトレース出来ればサブ3はクリアだ。GARMINのログはアップダウンを含めたコース条件を反映した結果なのだから、それをそのまま目標ペースにしても良い。ただ、その走りで良かったのかというと改善したいところもある。後半のペースダウンを出来るだけ抑えるべくネガティヴスプリットで走りたいのだ。

そして、それで少しでもタイムが上がるのであれば前回の年代別順位12位を10位に出来たら最高だと思い始めた。因みに昨年、第3回大会の50歳台の上位のタイムはどうだろうとランネットで調べてみた。

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10位が3°58'11"だ。

天候条件が悪かったのかもしれない。

自分の前回記録を目指しても良さそうだが、全体的にタイムが良くなることも十分考えられる。どうせネガティヴにしてタイムアップを狙うなら55分切りを狙ってみようか?そうすると運が良ければ(順位は出場者によるので運もある)3位入賞も夢じゃないかもしれないなどと考えてしまった。元々3.15にするかサブ3狙うかと考えていたのに、調子に乗り過ぎだ。一応ペースチャートはそれで作り、無理そうだったらサブ3に切り替えようと思った。ネガティヴ狙いで行くので前半で突っ込んでみてダメならというのとは違い、後半ペースが上げられなければイーブンになるということだ。

ということで、ペースチャートは作り直した。

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前後半でみるとネガティブというよりほぼイーブンに近いが、後半の坂(特に最後の激坂)を考えるとこれで良いだろう。
 

〜10km

さて、レースに戻って話を前に進めよう。

スタートした後しばらくは転ばないように全体の波との差を大きくしないよう意識しつつ、かつオーバーペースにならないように走った。そうは思いながらもやはりペースに乗ってしまうのがレースの難しいところである。

最初の5kmのスプリットが20'38"、ペースチャートの21'35"から既に1分近く貯金を作ってしまった。

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スタート前に降り出した雨は電波受信の安定しないラジオのように、強くなったり弱くなったり止んだりしながらしばらく降り続いた。

県庁西の交差点を左折して少し行った辺りでチアリーディングのユニフォームを着た園児達が応援してくれていたのが可愛いらしく印象的だった。

僕の補給計画では9.3kmの給水ポイントの手前が最初の補給、MEDALIST AMINO DIRECTだ。9km手前でパンツのポケットから取り出して封を切、き、切れない。止まって切るつもりはないので時々チラッと目線を手元に移しながら最後は歯で食いちぎってなんとか開封し補給した。

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10kmのスプリットは41'09"、ペースチャートの目標は42'25"なのでさらに貯金を増やしてしまった。

 

〜15km

10kmを過ぎると15kmまでは目標ペースが4'10"から4'05"に上がる。意識して少しペースを上げて淡々と走る。ここは走りやすい区間だったかもしれないが、正直あまり記憶に残っていない。

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続く15kmから中間地点までがちょっと厳しい区間であることは認識していた。